介護保険では、ご本人等の申請により、介護支援専門員の訪問による『介護サ-ビス調査(現行74項目)結果』と『かかりつけ医の意見書』を基にし介護認定審査会で7段階の要支援・要介護状態の区分が判定され保険給付額が決まります。

 

調査項目の概容は今のところ次の様になっています。

【第1群 : 身体機能・起居動作】
 基本的な動作や起居に関する能力を把握する項目

【第2群 : 生活機能】
 生活維持に必要な機能において、生活上での介助の状況をみる項目

【第3群 : 認知機能】
 認知機能の程度を把握する項目

【第4群 : 精神・行動障害】
 認知症等による行動障害の有無と、その程度をみる項目

【第5群 : 社会生活への適応】
 地域での社会生活を維持するために必要な能力や介助の状況をみる項目

【その他】
 過去14日間に受けた特別な医療について
 障害高齢者の日常生活自立度

 

これらの調査結果から、身体に直接ふれて行う入浴、排泄、食事等の『直接生活介助』、衣服等の洗濯、日用品の整理等の『間接生活介助』、徘徊、不潔行動等の行為に関する対応『問題行動関連介助』、嚥下・歩行・身体機能訓練やその補助『機能訓練関連行為』、呼吸管理、じょくそう処置等の『医療関連行為』に予測される要介護認定基準時間をコンピュ-タ-分析で累積換算する事によって区分を判定しますが、国は詳細な基準について、判定の公平性、客観性を保つ観点から公表していません。

もちろんコンピュ-タ判定だけでなく、訪問した調査員の特記事項やかかりつけ医の意見書が参考にされ、より実態に即した、血の通った判定がなされるよう介護認定審査会で努力が払われます。

調査や判定に携わる者の研鑽や熟練も重要ですが、日頃から皆様ご自身の身体状況をよく理解するかかりつけ医をもたれ、いざというときに、あわてないですむようにされることも大切だと思います。