日常の食生活で、減塩を心掛けることは、高血圧や脳卒中をはじめとする成人病の予防や治療に重要であることは周知のことと思います。また欧米人に比し、日本人に胃癌の発生率が高いことも、塩の過剰摂取との関連が深いと言われています。今回は減塩を実行するための具体的方法やコツをご紹介します。
減塩実行の原則
現在日本人の1日食塩摂取量は、12ー15g程度と言われています。
1日食塩摂取量は7ー8g以下が理想です。塩からさについての好みの違いは、一種の習慣付けであって、うす味に慣れる努力をすれば、短期間で、うす味好みへと自分の味覚を変えることが出来ます。治療を要する人だけの減塩ではなく、成人病が遺伝的要因が強い疾患群であること念頭に置き、子供のころからの習慣付けを大切にし、家族ぐるみの取り組みを実行して下さい。
減塩の具体的方法とコツ
- 食卓に調味料を置かない。
すでに味の付いているものに、食卓塩や醤油をかける習慣を慎む。
かけ醤油を止め、つけ醤油やだし汁をつかう。 - 素材の味を大切にし良く噛む。
香辛料、酢、レモン、ゆず、ハーブなどをうまく使い塩分の節減に努める。 - 香りのある野菜(パセリ、みつば、セロリ、ねぎ、ししとう、春菊)、のり、ピーナッツ、花かつおなどの風味を利用する。
- 醤油、塩、味噌などを味付けに使う料理を避け、フライ、てんぷら、炒めもの、水炊き、しゃぶしゃぶなどに変える。
- 味噌汁、スープや麺類のだし汁は、うす味にし、飲み干さず具を多くする。
- 外食、漬物、スナック菓子、インスタント食品や加工食品(即席麺、かまぼこ、など)加工食品に添付されている成分表示に関心を持ち、塩分量を確認する習慣をつける。